最近、ルンバブルという言葉を初めて知りました(数年前から使われ始めた言葉のようです)。ルンバは自動掃除ロボットのあのルンバのことで、それに「可能」という意味の「able」を付けた造語です。つまり「ルンバが掃除可能な」という意味になります。

ルンバの高さは約10センチ。そのルンバが下に潜り込めるような足のついたソファや家具、あるいはルンバが苦手な毛足の長いカーペットを置かないようにしてルンバが掃除しやすい環境を作ることを「ルンバブル」と呼んでいるようです。

ルンバ

ネットで「ルンバブル 家具」で検索すると、底面と床との間に余裕のあるソファや、未使用時に椅子をテーブルにひっかけて足元に十分な空間を作ってあげられるダイニングテーブルなど、いろいろな家具が表示されます。また最近ではルンバブル対応のリフォームというのもあるようです。

このように、1つのヒット商品が周辺商品に影響を及ぼして既存の生活環境を変えることがあります。ルンバがヒットして、ルンバブル家具やルンバブルリフォームなどが生まれたことなどはまさにその例です。

〝共働きで収入には余裕がある。でも時間の余裕がないので掃除にはあまり時間をかけられない〟―そんな夫婦が、「ルンバを購入したけどソファの下を掃除してくれないのが残念…」という不満を感じ、それを新しいニーズと察した家具メーカーがルンバブル家具を開発したかもしれませんし、あるいは既存の足付き家具を「ルンバブル家具」として捉え直し、その切り口でPRを行なったとも考えられます。

ここで大事なのは「ルンバブル」という言葉ひとつで新しい価値を伝えている、ということです。

今、日本で生活している人たちの多くが、すでにモノやサービスに囲まれていて、しかもそのほとんどが高水準です。そういう人たちに向けて、単にモノやサービスを売ることは難しくなってきています。

そこで必要なのは、それまでにない価値を加えて、期待感を持たせることではないでしょうか? そしてそれは新商品や新サービスでなくても構いません。

既存の商品・サービスをこれまでにない切り口で捉え直し、それをメッセージとして消費者に届けるだけで良いのです。これなら発想力言葉の力だけで可能です。