9月12日に開催されたSMI特別講演会に参加してきました。講師は「お仏壇のはせがわ」で知られる株式会社はせがわ・長谷川裕一相談役です。
実家の仏具店を継ぎ、仏壇の製造直販システムの確立、直営店によるチェーン展開など、業界に先駆けたビジネスモデルを組み立て、1988年には宗教用具業界で初めて株式上場を成し遂げた方です。その経営手法を少しでも学ぼうと参加したわけですが、そんな期待を大きく裏切り(笑)、お話のほとんどが「心構えの大切さ」「祖先への感謝」「教育が与える影響」についてでした。
長谷川氏いわく「経営をうまくやるために特別なことはない。テクニックで経営が出来ると思いますか?本を読んだら経営が出来ると思いますか?自分の心構えと態度を変えない限り、経営は成功しません」とキッパリ。最近、マーケテイングの本ばかり読んでいる私にとっては耳の痛い話です。そして起業前にSMIを学び始めた頃の気持ちを思い出しました。
(長谷川氏も採用しているSMIとは、米国人ポール・J・マイヤーが開発した自己啓発プログラムのことで、「心構え」「行動」の2つを重視しています。ちなみに福岡でSMIを学ぼうと思ったらこちら→サクセスパワー福岡)
学生時代は正義感が強く、番長や教師などにも正面からぶつかっていた長谷川少年ですが、周りからは一目置かれる存在でした。高校時代に生徒会長になり、生徒たちを扇動して、それまで汚れていた校舎の床やガラスを磨き上げ、さらにその年は退学者をゼロにしたという話は、今でも教師の間で語り継がれているそうです。
心に残る内容ばかりでしたが、なかでも印象的だった話を紹介します。「西洋の思想は『対立』の思想。対立がある限り、永遠に幸せにはなれない。民主主義というものをつくって、過半数のほうを選ぶようにしたけど、それだと負けたほうが次に戦ってくるので、争いは終わらない。日本は昔からみんなが納得して全員賛成するまで話し合う。だから話が長い(笑)。なかなかまとまらないけど、最後に決めたことはみんなで力を合わせて守る。そして弱い人を助ける。だから日本にはボランティアという思想はない。弱い者を助けるのは当たり前だから」
“昭和15年生まれで御年79歳とは思えない長谷川相談役の迫力に満ちた講演会は90分に収まるはずもなく、また続きを聞く機会があることを期待したいです。(正)”