コロナ禍の終息を願って、当面の間は「希望」を感じさせる映画をピックアップして紹介します。今回選んだのは『幸せのちから』です。
<あらすじ>医療機器のセールスマンとして働くクリス(ウィル・スミス)。扱っている機器が売れずに税金や家賃も払えずにいたところ、証券会社の養成コースがあることを知り、株トレーダーになることを決意。しかし6ヵ月間の研修中は無給で、正式採用されるのは20人中1人だけ。そんななか、妻は彼に愛想をつかして出て行ってしまう。家賃を滞納していたアパートからも追い出され、5歳の息子とともにホームレスになったクリス。それでも彼はどん底の生活から逃れるため、そして愛する息子のために、正式採用されることを夢見て懸命に努力を重ねるのだった…。
<コメント> ホームレスから億万長者になったというアメリカン・ドリームを体現した人物、クリス・ガードナーの実話を基にしています。クリスは様々な不運に見舞われますが、極めつけはアパートを追い出されて息子と一緒にホームレスになってしまうこと。このあたりは涙なしには観られません。そこでくじけてしまうのか、それとも自分が置かれた状況をバネに這い上がるのか。極限の環境でこそその人の真価が問われます。
「二人の囚人が鉄格子から外を眺めた。一人は泥を見た。一人は星を見た」という格言がありますが、クリスはまさに星だけを見ていたのでしょうね。W・スミスの実の息子が好演しています。
- 『幸せのちから』
- 原題:The Pursuit of Happyness
- 監督:ガブリエレ・ムッチーノ
- 出演:ウィル・スミス、ジェイデン・スミスほか
- 上映時間:117分
- 製作国:アメリカ
- 日本公開:2007年1月