今日7月10日付けの日経MJ紙より。マーケティングに関する連載コラムのなかで、こんな記事がありました。
“消耗品を別にすれば、あらゆるモノに関し、購入とリースやレンタルの境界があいまいになりつつある”
“「ドリルを売るなら穴を売れ」?マーケティングでは、有名な言葉だ。(中略)
レンタルや穴空けサービスがあれば、使用頻度の低いドリルを購入し、所有する意味はない。”
たしかにこれだけ家のなかにモノがあふれていると、欲しいものをなんでも買うという消費行動にはなりにくいですね。しかも加えてこの不況なので、消費者の財布の紐はかなり固くなっているわけです。
最近いろいろな小売業界で「下取り」が流行っているのも、そうしたことを背景にしていると、同記事中にありました。以前と違って、モノを所有する喜びというのが薄くなっているのかもしれません。
そのような時代背景のなか、小売業者はどのように動けばよいのでしょう。そのヒントも記事中にありました。
“生産者や店員、媒介者(家族や恋人など)の顔が浮かぶモノは所有していることがうれしい。
“カギになるのは、人間関係も含め、モノに込められた広い意味での「社会性」ではないか。”
以前なら、モノが持つ機能性や経済的価値が重視されていたのに対し、今は、そのモノのもつ背景や物語性、関係性が重視されるようになっているのかもしれません。
いずれにしても、モノのもつメッセージをなんらかの形で伝えなければならないというわけです。
今日のまとめ:
モノが売れない時代なのではなく、
モノの価値をどこに置くかの
軸足が変わったのかもしれません。
モノが売れない時代なのではなく、
モノの価値をどこに置くかの
軸足が変わったのかもしれません。