私を変えたひとつの記事

春は出会いと別れの季節。この時期に新しい環境に身を置こうとしている方、新事業に踏み出そうとしている方もいらっしゃることでしょう。なかには、その一歩を踏み出す勇気がなく悩んでいる方もいるかもしれません。そんな方に、もしかしたら役に立つかもしれないと思い、私の経験をお伝えします。

自己投資

1986年、大学を卒業した私は、福岡のソフトウェア開発会社に就職しました。大学の専門は文系でしたが、当時?これからはコンピュータの時代だ?という感覚があったので、社会人としてのキャリアをプログラマーとしてスタートすることにしたのです。

そして仕事を始めて4、5年経った時、ふと目にした記事に心を奪われました。それは某ソフト会社がプログラマー向けに発行している広報誌に掲載されたもので、タイトルは「自己投資してますか?」。専門的な記事のなかで一風変わったものでした。おおよそ以下のような内容です。

「本来、自分はここにいるべきではないのだ。こんなことをしているべきではないのだ」と思いながら、不満を抱えて生きてはいませんか?」…そういう方は、厳密な計画を立てて、思い切って実行すべきです。誰だって、自己を高めたいという意識はあるはずです。大きな違いは実行するかしないかです。(中略) あなたは自己投資していますか? 「そのうちに僕も…」「いつかはきっと私も…」などといい加減な思いを抱いていたのでは、時間が経つばかりです。何事もただ待っていたのでは、向こうからやってきたりしないので、大事なことは、「今できることを精一杯やる」「今できないことはきっぱりとあきらめる」「今できないことは将来できるように計画する」といった基本方針を持って行動することです。(中略)私がいつも勇気づけられる言葉を最後にあなたに送ります。“Today is the first day of the rest of your life.”

記事は以上です。最後の言葉は「今日という日は、あなたの残りの人生の最初の日」という意味です。私はこの言葉にハッとしました。そして自分が本当にやりたかったことは何なのかとジックリ考えた結果、タウン情報誌を発行する会社へ転職することにしたのです。そしてこの記事のテーマでもある「自己投資する意識」を常に持つように変わったのでした。

[char no=”2″ char=”S.Sonoda”]自己投資の意識を持っていますか?。[/char]

以下、原文を引用します。

自己投資していますか?

by Eiji Fujita

少し前に私は、サンフランシスコに3週間ほど滞在しました。私は今東京に戻っていますが、滞在中にゆっくりとした時間が取れ、アメリカ人の行動をいろいろ見たり聞いたりして考えるところがたくさんありました。そのことについて少し、お話したいと思います。

「本来、自分はここにいるべきではないのだ。こんなことをしているべきではないのだ」と思いながら、不満を抱えて生きてはいませんか? 「もっとプログラミング技術を高めたい、英語会話をモノにしたい」といったことを考えながら、時間だけがただ過ぎていくといった経験はありませんか?

そういう方は、厳密な計画を立てて、思い切って実行すべきです。誰だって、自己を高めたいという意識はあるはずです。大きな違いは実行するかしないかです。米国に住む人たちは、確固たる目的を持って生きている人が多く、自分への投資をし、積極的に自分の計画を実行に移す人が多いようです。

自分をさらに高めるには旅、読書、人との触れあいといった手段がありますが、大学での勉強もその1つです。米国では、1度就職したあとにまた、大学に戻って勉強する人が多いのに驚きました。大学へ通うのは、一定の年齢までと考える必要はなく、必要性を感じ、通学が可能になった時に何度でも大学へ戻るという考え方が、米国では当たり前です。

西海岸の大学の話をしましょう。ロサンジェルスには有名なUCLA(Univercity of California Los Angeles)がありますが、そのボモナ分校のコンピュータ情報学部の教授の話では、生徒は30歳代が多く、それも美術、音楽などコンピュータとは関係ない分野を専攻していた人たちが、今度はコンピュータを勉強しようと入学しているそうです。教授は、そうした人たちは、実社会での経験に加え発想がユニークで、柔軟性があるので、なまじ数学などの理科系の勉強をした人に比べ大いに伸びるといいます。

サンフランシスコにはその東へ車で約30分のところに、カリフォルニア大学バークレイ校があり、そこに社会人のための生涯教育コースがあります。「LIFELONG LEANING UC Berkeley Extention」といい、各種の授業が受けられます。コンピュータ関連では、パソコンをビジネスで活用する法、OSやロータス1−2−3やdBASEIIIPIusなどアプリケーションソフトの使い方、Pascal、COBOL、C、第4世代言語などでのプログラミングなどの科目があります。

どんな人が受講しているのかといえば、自己の分野をさらに極めたい専門職の人、自分のキャリアをさらに確立したいビジネスマンや技術者、個人的に成長を求め自己の能力をさらに伸ばしたい人などです。ここの授業はその地域に住む人なら誰でも(日本人でも)受けられ、授業料も200ドルから300ドルくらいと安く設定されています(1科目、週1回、夜3時間で5ヵ月間)。 

最近では、日本人も自己投資の重要性をはっきりと認識し、計画を立てて実践している人も増えてきています。私の周りでもそうです。知り合い3人の例をあげましょう。大学時代の友人であるF氏は、卒業後、大手保険会社に就職しました。が、「もう先が見えた」そうで、会社を辞めて、近々米国に渡り、ビジネスコンサルタントになるべく勉強するのだそうです。

実用書の出版社の編集者であるK氏は、英会話をマスターするために米国に留学するといって10数年務めた会社を去年突然、辞めてしまいました。今は1年間の準備時間を終えて、もう出発というところまで、こぎつけています。その間、英会話スクールに通い、英語の本で勉強したとのこと。その結果、本当にいい英会話の本がないということが分かり、実用的な本の企画がいくつも浮かんだそうです。彼が帰国したら、どういう身の振り方をするのか知りませんが、今からその活躍が楽しみです。

サンフランシスコ在住のツアーコーディネーター/コンサルタントであるMr.Tは、米国に住んで20年あまり。もう50歳に近いというのに、不動産の事業を営むために、バークレイ校の社会人コースで不動産の授業を週1回受けています。それも米国人で会社の社長や弁護士など、すでに確立したキャリアを持っていながら、さらに勉強したい人たちに混じって勉強しています。

さて、あなたは自己投資していますか? 「そのうちに僕も…」「いつかはきっと私は…」などといい加減な思いを抱いていたのでは、時間がたつばかりです。何事もただ待っていたのでは、向こうからやってきたりしないので、大事なことは、
・今できることを精一杯やる
・今できないことはきっぱりとあきらめる
・今できないことは将来できるように計画する
・計画は長期・短期の目標を設定したものにする
といった基本方針を持って行動することです。

計画は、例えば「今後3ヵ月でCをマスターする」「1年後に1年間米国留学する」「3年後に大学院に入る」「5年後に転職する」といった厳密なスケジュールをたてて、その時が来たら断固ステップを踏み出すことです。

実は、この便りは、あなたと同時に私自身にもあてたものなのです。私は、5年前にあるソフト会社を退社して、独立しましたが、その時に計画した、米国の大学院留学の時期がもうすぐそこにきています。3週間のサンフランシスコ滞在はその下調べでもあったのです。私がいつも勇気づけられる言葉を最後にあなたに送ります。

Today is the first day of the rest of your life.

出典:The Lifeboat PERSPECTIVE 1989年6月10日号/連載「外海だより」 P1-2
※文章に登場する筆者以外の人名をイニシャルにしています。

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